韓國映畫の実力は多様性から 有名監督らの性暴力問題で進んだ大改革

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佐藤美鈴
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 性暴力やハラスメント、労働環境などの問題が顕在化し、構造改革を目指す日本映畫界。この數年で急速に改革が進み、日本の「お手本」とも言われるのが韓國映畫振興委員會(KOFIC)だ。映畫監督で韓國映畫アカデミー院長も務めたパク?キヨン委員長の話から、日本映畫界が學べるヒントを探る。

 《KOFICはフランスの國立映畫映像センター(CNC)をモデルにした公的な映畫の支援振興機関。日本でも有志の監督らによる「日本版CNC」の設立を求める動きや、制作現場の適正化を巡る議論が進んでいる。東京國際映畫祭の関連イベントとして10月末に開かれ、パク委員長も參加したシンポジウム「持続可能な若手映畫人の參入へ向けての提言」では、日本側參加者から「企畫段階でお金が出ない」「業界內で支え合う制度やシステムがない」などといった聲が上がった》

韓國映畫振興委員會トップが語る內実

 韓國も5年くらい前まで日本と同じような狀況にありました。撮影現場の環境を改善すべきだと皆が努力を続け、やっと実を結んで変化が出てきた、という風にとらえています。

 日本の有名な監督が俳優に対する性暴力で告発され、それが大きな問題となって映畫界で取り上げられていることを、報道などを通じて私なりに知っているつもりです。私自身は1987年に映畫界に入りましたが、當時の映畫界といえば、本當に男性中心の閉鎖的な社會でした。それが2018年、ある出來事をきっかけに変わるまで、続いていました。

 2018年にテレビ局の報道…

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