コーヒー味利き、コツは「思い切り吸う」 26歳カフェ店員が世界へ

深津弘
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 コーヒーの味を見極める「カッピング」の全國大會で、岐阜県各務原市出身で、名古屋市のカフェに勤める石原匠真さん(26)が初優勝した。來年6月にギリシャで開かれる世界大會の出場権を獲得?!富冥い胜い瑜︻B張りたい」と日本人初の優勝をめざす。

 大會は、日本スペシャルティコーヒー協會が主催する「ジャパン カップテイスターズ チャンピオンシップ」。

 三つのカップに入ったコーヒーを、専用のカッピングスプーンですくって口に含み、味の違う一つを當てる。全8問。正解數が同じ場合は、回答までにかかった時間が一番短い人が優勝となるため、瞬時に判斷するスピードも重要になる。

 業界の「味利き」約100人が集まる中、石原さんは先月東京であった決勝に進み、タイム差で日本一に輝いた。

 コーヒーは豆の種類や産地、生産方法、焙煎(ばいせん)やブレンドなどによって味に違いが出る。石原さんは「香りや酸味や甘みの強弱、さらさらとか、ざらつくとか味の質感を判斷する」という?!弗攻砖`ンで思い切り吸うと、口の中で液體が気體になり、アロマが広がってきて違いが明確になる」

 初出場の昨年は予選落ちだったという石原さん?!袱长?年間、苦手なところを中心に、むちゃくちゃトレーニングし、より舌の感覚が高まった。一つのことを熱中してやるタイプなので、僕に向いていたのかなと思う」という。

 愛知県の大學に各務原市の実家から通っていた時、「兄が入れてくれたコーヒーがおいしくて興味がわいた。人にコーヒーを入れてあげるのが楽しくなり、気がついたら、のめり込んでいた」と振り返る。

 大學卒業後にネット関連の會社に就職したが、半年後、「やるなら早いうちがいい」と決意して退社。行きつけにしていた名古屋市で焙煎やカフェを展開する「トランク」に入社し、腕を磨いてきた。

 17日に各務原市役所を訪ね、淺野健司市長に日本一を報告し、「將來は自分の店を持ちたい」という夢を伝えた?!弗畅`ヒーは味を楽しむだけでなく、人とつながる場をつくることができる。自分で焙煎し、品質も自分でチェックできる力を高め、おいしいコーヒーを広めていきたい」と口にした。(深津弘)