10月消費者物価3.6%増、第2次石油危機以來40年ぶりの高水準

北川慧一
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 総務省が18日発表した10月の消費者物価指數(2020年=100)は、値動きの大きい生鮮食品をのぞいた総合指數が103?4で、前年同月より3?6%上がった。上昇率は第2次石油危機の末期である1982年2月以來、40年8カ月ぶりの高さとなった。過去の消費増稅時の上昇幅も上回った。

 上昇は14カ月連続で、日本銀行が物価安定目標として掲げる2%を超えるのは7カ月連続だ。帝國データバンクのまとめでは、10月に値上げの食品は、月別で最多となる約6700品目。ロシアのウクライナ侵攻による資源価格の高騰に加えて円安の影響が強まり、食品だけでなく、エネルギー関連など幅広い品目が上昇している。

 分野別では、家庭用耐久財が11?8%上昇し、75年3月以來の伸びとなったほか、生鮮食品をのぞく食料が5?9%上がり、81年3月以來の上昇幅となった。電気代が20?9%、都市ガス代が26?8%上昇するなどエネルギー全體では15?2%上昇したが、政府の補助金の影響などでガソリンが2?9%上昇にとどまり、エネルギー全體の伸びは前月の16?9%から縮小した。(北川慧一)