米なら25キロ、野菜も選択可 東京都が低所得世帯にクーポン支給へ

笠原真
[PR]

 急激な物価高の影響で経済的に苦しむ人を支援するため、東京都は、低所得世帯に対して、國産の米や野菜などの食料品と引き換えられるクーポン券を支給する方針を固めた。関連経費を含めた補正予算案を、12月の都議會定例會に提出する。予算額は300億円近くになる見通し。

 都によると、クーポン券の支給対象は住民稅均等割が非課稅の世帯などで、174萬世帯を想定している。米や野菜などの組み合わせを選択できる仕組みとし、米であれば1世帯あたり25キロ分を支給できる想定という。年明けからの開始を見込む。

 都は當初、現金給付も検討したが、國が低所得世帯への5萬円給付を先行して行うこともあり、クーポン券の形にした。給付手続きを擔う區市町村の負擔を考慮したという。

 ウクライナ情勢などの影響で小麥の輸入価格が高騰する中、都は小麥の代わりに米粉の普及を進めるなど國産米の活用を推進している。都は今回の取り組みで生活支援をする一方で、農業振興にもつなげたい考えだ。(笠原真)