「エムネットからの連絡なかった」北海道の役場 北朝鮮ミサイル発射
北海道渡島大島(おしまおおしま)の西約210キロの周辺海域に18日に落下したとみられる、北朝鮮による長距離弾道ミサイル。日本の排他的経済水域(EEZ)の內側の海上に落ちたとみられ、役場や漁業の関係者が情報収集に追われた。
渡島大島のある北海道松前町の職員は、テレビニュースの速報でミサイル発射を知ったという?;扭皮魄閳髤Ъ摔ⅳ郡?、地元の漁業組合から「漁船の被害はない」との報告を受け、ひと安心したという。
ミサイルが落下したとみられるのは、北海道最南端の渡島半島から西へ約50キロにある渡島大島の、さらに西へ約210キロ離れた日本海沖。島は無人島で、海鳥の繁殖地として道立自然公園に指定されている。漁船の避難港はあるが、ふだんは人が上陸できる島ではないという。
町によると、今回は內閣官房の緊急情報ネットワークシステム「エムネット」からの連絡はなかった。擔當者は「被害はなくて安心しているが、今回は情報が遅いと感じた。北朝鮮のミサイル発射が相次いでおり、どう対応したらいいのか心配だ」と話した。
內閣官房によると、Jアラートは、弾道ミサイルが日本の領土?領海に落下する、または上空を通過する可能性がある場合に使用される。その可能性がないと判斷した場合は、使用されない。排他的経済水域(EEZ)など領海外の日本周辺海域に落下する可能性がある場合は、Jアラートは使われず、船舶や航空機に対して警報が発せられるとしている。
松前町の松前さくら漁協は18日朝にかけて、タラの一本釣りや刺し網の漁船が港から20キロ以內の沿岸部で操業していた。漁協ではミサイルが発射された直後と落下直後とされる時間帯に水産庁を通じ、注意を呼びかける警報音が鳴り響いたという。
漁協事務所にいた堀川英人參事は「落下地點近くで操業している船がないことを確認してホッとした」と打ち明ける一方、相次ぐミサイル発射で挑発を繰り返す北朝鮮に対し「怒りが大きい」と憤った。
渡島大島の周辺では夏場になると操業する船があるといい、「夏だったら危なかったかもしれない。避難しようにも落下地點がすぐに分からないとどうすることもできない」と話す?!竾媳背rに対して毅然(きぜん)とした強い対応と話し合いで、ミサイルを撃たないように呼びかけてほしい」と語った。(伊藤和行、渡辺洋介)